集会は国会議員8名を含む105名の参加で成功裏に終わりました.参加者の皆さん,どうもありがとうございました.
日時 2001年10月5日 12時30分〜15時30分
場所 衆議院第一議員会館 第一会議室 (地下鉄「国会議事堂前」すぐ)
主催 国立大学独法化阻止全国ネットワーク
協力 東京大学職員組合*,日本科学者会議
(共催・協力を関係全国組織,在京組織に依頼中)
賛同議員(いろは順,敬称略,各党・会派に依頼中)
石井 郁子,保坂 展人,川田 悦子,紙 智子,山内 恵子,福島 瑞穂プログラム,レジュメ
参加者・発表者へのお願い
前半 約90分 意見表明
意見表明1 川田悦子議員(国会日程のため繰り上げ)
報告 豊島耕一(全国ネット事務局長,レジュメ)
意見表明2 保坂展人議員
意見表明3 石井郁子議員
意見表明4 田端博邦さん(東職委員長)
意見表明5 大学院生の立場から
意見表明6 学生の立場から
休憩10分
後半 約80分 討論参加者のレジュメ 東京都立大学 A類学生自治会
木村和彦(東北大学大学院農学研究科)当日配布予定 中間報告前文(60部)
97年の文部省の反対声明
富山大学,広瀬氏の「『アカウンタビリティー』と自治」
参院選アンケート結果
国立学校財務センター資料文部科学省への質問書(午前中に文部科学省と会見)
国立大学の独立行政法人化(独法化)や,「トップ30大学構想」などがメディア上ですでに当然のこと,決まったことのように扱われていますが,独法化についてはまだ法律案さえできておらず,後者についても文部科学省のアドバルーンの段階に過ぎません.どちらも大学における学問の自由を左右しかねない重大な問題を含んでいるにもかかわらず,大学関係者はすでにこれに「どう対応するか」だけに汲々としはじめています.
しかしはたして「独立」行政法人化はその名前のとおり大学の独立性を高めるものでしょうか.そして「トップ30大学構想」は大学の教育と研究を本当にレベルアップするものなのでしょうか.独法化のもとでは,大学が従来自主的に決めてきた運営の基本方針が「中期目標」として文部科学省に指示されることになります.また「トップ30大学構想」とは,ルールを役所が決め,そして役所が審判員となる「政府主催の大学レース」に国公私立すべての大学が巻き込まれていくことになりかねません.
いずれも大学の自主性を殺ぎ,官僚支配をこれまでになく強めていく恐れがあります.にも拘わらず,十分な議論がなされているとはとても言えない状態です.国民の多くは,国立大学の独法化とは一体何なのか,まだほとんど知らないのではないでしょうか.
私たちは,先の参議院選挙に際して,この政策について賛否を問うアンケートを全政党と候補者に実施しましたが,最大与党の自民党を含め,ほとんどの政党はまだ態度を決めていないか,または反対の立場を表明され,賛成を表明されたのは3つの党にとどまりました.このことは,まさにこの問題がこれから国民的な議論によってその是非を論じる段階にあることを示しており,「すでに決まったこと,動かし難いこと」という態度そのものが国会無視,国民無視であると言わなければなりません.
大学のありようがわが国の将来を大きく左右するということについては,どなたも異論はないと思います.今回のような大きな制度の改変を,十分な吟味もなく,スケジュールに追われ,あるいは文部科学省まかせの姿勢で対応するとすれば,そして何よりも一般の国民がこの問題を十分理解することなく事が運ばれるとすれば,将来に大変な禍根を残すことになるでしょう.党派や立場をこえての率直な意見交換こそが今最も必要とされているのではないでしょうか.政治家・市民・学生・大学教職員のすべての皆様に集会への参加を訴えます.
主催者の私たち「国立大学独法化阻止全国ネットワーク」には多くの大学関係者が参加しており,教育・研究の現場からの率直な意見をお知らせすることで,討論に大いに貢献したいと思っています.