早く『鋤』を・・・

トライデント・プラウシェア・2000 臨時ニュースレター 5号(1999年6月),訳 真鍋毅
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目次
トライデントのコンピュータ,ゴイル湖に沈む
アルベマール非安全複合体
地域の英雄達、見事に動きだす
5月キャンプからの報告
 ヤナギの皮剥ぎ 5月週末の元気になるお話
 結ばれた行動
 平和の樫の実
2000核武装反対行進 ブリュッセルからエヂンバラへ
法廷 オルダーマストン女性トライデント破壊
「爆弾でなくパンを」からの挨拶


8月の取り組みに御参加を

本年8月10〜24日、スコットランドのクールポート・ピートンウッドで非武器化キャンプの準備が着々と進んでいます。既に約50名のメンバーが参加を表明していますが、目標は200名。既に決まったプログラムの大要は以下。

8月10日(火):キャンプ開始
8月12日(木):最初の共同行動
8月13日(金):グラスゴーで街頭行助
8月14日(土):フアスレインで共同行動
この計画は、2月に非会員が短期NVDA訓練に加わった後で私達の「マイナー・アレスタブル」に参加し、政治家や教会指導者に支持されたときの行動と同様になるでしょう。
8月22日(日):クールポートで共同行動
(以下略)


「早く『鋤』を」第5号にようこそ!

トライデント・プラウシェア・2000とは、連邦王国のトライデント核兵器システムを非暴力的で公然の、平和的で充分説得的なやり方で非武器化するキャンペーンです。13ケ国の130人もの人々が,このようにしてトライデント・システムを非武器化しようと誓い、私達の支持者のデータベースには多くの知名士や議会メンバーを含む900人以上の名前が載っています。私達は、国際的な人道主義的法を支持し、トライデント・システムの不法性を明らかにするために行動します。このキャンペーンは、法的制約をはねのけ、一貫して非武器化行助を成功させるにつれて急速に成長し、ヘラルド紙がキジ同盟の行動についての報告で(下記の記事参照)「トライデント・プラウシェア・2000はみずからを責任ある行動だと主張した」と書くまでに、知られるようになっています。


TP2000 ニュース

トライデントのコンピュータ,ゴイル湖に沈む

コーントン・ヴェイル刑務所よりエレン・モクスレイの獄中報告

8ケ月以上もの計画を経て、キジ同盟行助は遂に6月8日、輝かしい天候のうちにゴイル湖で成し遂げられた。実際にはエレン・モクスレイ、ウルラ・ローダー、アンシー・ゼルターは不安であった。先立つ2度の下検分の間、沢山の警察のボートや車が配置されており、私達の小さなバッテリーで動くアングル・グラインダーは動かなかったし、頼りないゴムボートのエンジンは当てにならなかった。それでも、無事に行動に移った。ウルラは出発4時間前に現場から「絶好の天気よ」というメッセージを電話で送ってきた。そして、ボートのアシジーとエレンは借りたバンのところに着いた。私達は定時(午後7時)に動き出し、エンジンに何度がはらはらさせられながらも、すぐに「メイタイム」、つまりトライデントからのソナー信号を検査する浮がぶ大きな複合実験所に到着した。私達は、中国の国防省がトライデントの動きを地磁気の変動を通じて追跡し得ること、メイタイムの実験所はトライデントの作戦にとってこれまでになく大切であることを知っていた。

 私達は南京錠を開ける道具を持参していたが、幸いにもそれを使う必要はなかった。実験所の窓が一つ、鍵がかかっておらず、あっという間にアンシーが押し入った。エレンとウルラは、「TP2000:核による死の追求/生命を絶滅せしめる追求を止めよ」と書かれた大きな黒の横断幕を吊した。ヘレン・ステイーヴンの美しい横断幕には、トライデントを陽光の下に押し出す虹の人々が描かれ、「犯罪を明るみに」と書かれていた。もう一つのホルチィーズによって作られた横断幕には「建設的破壊」、「TP2000はジェノサイド追求に反対する」と書かれていた。

 アンシーとウルラは、コンピュータ、プリンタ、モニタ、ファクシミリ機、電話、コンピュータディスク、紙、マニュアル等々の荷を次々とエレンに手渡した。あらゆるものが水に投げ込まれた!実験所の傍にとても入れそうにない檻があって、多くのテストに使われる潜水艦模型の機器が収納されていた。アンシーが何とか割り込んで、ウィンチと潜水艦模型の3台の操作盤を破壊した(電線を切り、回路板を叩いて)。ウルラは「国防省 繋留無用、乗込無用」と書かれた標識を見付け、それを檻の傍らに立てた! 私達はごたごたをきちんと片付け、テーブルに私達の警察宛声明、ヴィデオ、トライデンティング・イット・ハンドブック、ヒロシマ・ナガサキとその犠牲者の写真数葉一を配置したが、これが私達の家事の仕上げというわけである。実験所の中でやれることが尽きたので、私達3人は船体の最上部に上がり、船の操作室に乗り込もうとした。それは硬化樹脂ガラスで覆われていた。私達はガラスカッター、ハンマー、堅いのみ、いくつかの刃がついたドリルでやってみて、何とか通り抜けた。操作室の上で空中アンテナを切り、外部ウィンチの動く部分を接着したり溶かしたり固めたりした。それから私達はピクニックと酒落込んだ。「イモリ」、これは可動式プラットフォームだが、数百ヤードの長さがあって私達はそれを救命筏で調べられればと考えた(私達のボートはもはや使いものにならず、岸に流れ着いて支持者達に拾って貰えたらと願って、放していたから)。私達は奇跡的にも空いていた救命筏の一つを下ろした。それは、きちんと表になっているのか、それとも櫂が内側に付いているのかが分からなかった。そこで、水に落ちていた二つ目のものを解き放したが、そのカプセルは動かなかった。この時までに3時間が過ぎ、内部のラヂオが私達に呼び掛け出した。私達はイモリの中程で救命筏を何とか動かそうとしている最中に捕まるのは嫌だったから、非武器化作業が既に完遂したことでよしとすることに一致した。この作業が為されたことこそが素晴らしい時だった、というのは実験所はテスト中だったからである。損害がどの部分に加えられたかを言うまでもなく、私達は機能が働かなくなっていることを確認した。警察がやってきたが、彼等は以前TP2000の人々と話した経験があったから、友好的であった。エレンは、ここの部品を放り棄てながら、自分が抑圧を構成するもの、即ち、トライデント、「自由」市場、子供の搾取、抑えの利かない軍国主義、いたるところに広がった社会的暴力、第三世界が負う債務、これらを一つひとつ処分しているかのように感じていた。これは素晴らしく解放的な経験であった。私達3人が今110日間の再勾留に置かれ、やがて長期の公判に直面することになる--陪審とともにと願う--という事実は、トライデント関連施設を現実に非武器化したことに支払われる小さな代価である。全ての仲間達に祝福を送り、そのトライデント非武器化の経験が理解されることを期待する。共同でやれば私達はこのシステムを変えることができる!   エレン・モクスレイ

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