04年3月9日教授会向け,豊島

提案の趣旨

原案が悪いというわけではないが,高等教育の「グローバルスタンダード」とも言うべきユネスコが98年に出した高等教育世界宣言の内容を少しでも取り込んだらどうか.そこで,その重要キーワードをいくつか盛り込むという提案をしたい.

学則トップの「目的」は,単なるお飾りではなく,学内でのいろんな言論において引用される可能性があり,また諸規則の思想的基盤を与えることも考えられるので,決しておろそかにしてはならないと思う.


ユネスコ98年宣言の重要キーワード

高い能力をもつ卒業生および信頼し得る市民/民主主義および平和/文化的、社会的および経済的発展/批判的で進歩的な機能/学問の自由および自律性

その高等教育の目的を述べた部分


大学規則第13条 原案 (182文字)青の部分を差し替える

本学は,教育基本法(昭和22年法律第25号)の精神に則り,

国際的視野を有し,豊かな教養と深い専門知識を生かして社会で自立できる個人を育成するとともに,

高度の学術的研究を行い,さらに,

地域の知的拠点として,地域及び諸外国との文化,健康,社会,科学技術に関する連携交流を通して学術的,文化的貢献を果たすことにより,

地域社会及び国際社会の発展に寄与する

ことを目的とする。


代替案(大学規則13条,学則第2条,185文字)

     斜体部分は原案のコピー,下線はユネスコ98年宣言のキーワード

本学は,教育基本法(昭和22年法律第25号)の精神に則り,

国際的視野を有し,豊かな教養と深い専門知識を生かして社会で自立できる個人を育成するとともに,

高度の学術的研究を行い,

それらを通じて民主主義および平和を確固たるものとすることに貢献し,

さらに,

批判的で進歩的な機能を発展させ,学問の自由を享受しつつ,地域社会及び国際社会の発展に寄与する

ことを目的とする。


参考

現行学則第1条 (03年10月1日施行)

佐賀大学(以下「本学」という。)は、教育基本法(昭和22年法律第25号)の精神に則り、国際的視野を有し、豊かな教養と深い専門知識を生かして社会で自立できる個人を育成するとともに、高度の学術的研究を行うことを目的とする。さらに、地域の知的拠点として、地域及び諸外国との文化、健康、社会、科学技術に関する連携交流を通して学術的、文化的貢献を果たすことにより、地域社会及び国際社会の発展に寄与する。

旧学則第1条 (03年9月30日まで)

佐賀大学(以下「本学」という。)は、教育基本法(昭和22年法律第25号)の精神に則り、専門の学芸について,高度の学術的研究を行うとともに,民主社会の市民としての創造的な知性と豊かな人間性を備え,かつ,深い専門知識を有する国際的人材を育成し,学術文化の進展及び地域の発展に寄与することを目的とする.

旧^2 学則第1条 (教養部廃止まで)

本学は、教育基本法に則り、広く知識を授けるとともに深く専門の学芸を教授,研究し,知的,道徳的及び応用的能力を有する人材を養成することを目的とする.