本文 . 節ごと
転載者による紹介文です.
教育問題が議論されるときには,学校や教師の,いろんな事を「しなければならない」責任が問題になることが多いようです.しかし同時に,学校や教師がしてはいけない事,そして学校の限界はどこにあるかという問題が同じ重要度を持って存在しているはずです.そのような問題にはっきりと着目している報告書があります.
コレージユ・ド・フランス教授団の『未来の教育のための提言』という文書がそれです.フランスの当時のミッテラン大統領の諮問を受けて,フランスの知性を代表すると言われるコレージユ・ド・フランス教授団が1985年2月にまとめたものです.
岩波の雑誌「世界」の1988年3月号289ページにその翻訳が掲載されました.最近これを機械で読みとりパソコンに入れましたので,みなさんに読んで頂きたいと思います.ネットワーク上への「転載」については,出版社と,翻訳者の堀尾輝久氏の同意を得ております.
URLはつぎのとおりです.
http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/Education/PPEA.HTML
また,ftpでのアクセス先は次のとおりです.
pegasus.phys.saga-u.ac.jp/pub/Education/PPEA.TXT
初めに述べた意味で,わが国で行われている議論を,少なくとも,補うものとしての意味は大きいと思います.私個人としては「補う」以上のものだと思います.もちろんこのことだけでなく,教育をめぐる広範な問題に言及しています.「哲学の国」フランスの教育改革論を吟味してみるのも悪くないでしょう.
同じ「世界」の1990年5月号114ページに,これをまとめた中心メンバーである社会学者P.ブルデュー氏と翻訳者らとの対談が載っていますのでご参照下さい.報告書の意図がよくわかります.こちらの方は図書館まで足を運んで下さい.また,1988年3月号には,本文の前に翻訳者の解説がありますが,これもパソコンには入れていません.
なお,誤植などを見つけられたらメールでお知らせ頂ければありがたく存じます.