皆さんこんにちは。ご紹介いただきました、日本共産党の石井郁子でございます。衆議院議員でございます。今日は国立大学独法化阻止全国ネットワークとアピールの会の皆さんとがあらかじめ予定して今日の集会を開いていただいたと思いますが、皆さんのこの集会を待っていましたかのように、大学法人法、国会の趣旨説明となってしまいました。また、その直後に文部科学委員会の方も今趣旨説明が終わってきたところでございます。
いよいよ法案の審議が始まったということでございます。今日は私、本会議で質問いたしまして、その後同僚の議員から、これはひどい法案だと声をかけていただきました。このようにこの法案、読んでいる人はまだ僅かです。本当に関係者だけです。委員会に行きまして、これだけの資料をもらってきたんです。膨大です。
こういう法案をですね、例えば3回とか4回とかで1週間、2週間で、審議済ますわけにはいきません。しかし、国会というのは審議入りをしたらトントントンといってしまう、とみておかなければならない。その為にもですね、この法案の重大性、欠陥性を徹底して追求していく、そういうことが大事です。委員会でも論戦で頑張りますけど、やっぱり世論が大事なんですね。本当に世論が大事。それから今回の提出にあたっては、国大協が最終的に法案についての見解を発表していないんです。今日はそのことを私、質問しました。私は大学関係者の了解、同意を得てないのではないかというふうに聞いたわけですが、文科省は大学に対して、説明をしてきた、理解を得ていると考えているとしかいえなかった。同意を得ているとは答えられなかったのです。これは大変大きな弱点だと思います。合意もなくて法案提出をしたということですから。
それから皆さんおわかりのように、最終報告と概要とこの法案とで微妙に違っていたり、根本のところで小細工というか手直しして変えたりしているでしょ。だから、ごまかしごまかしで秘密裏にこの法案提出してきたという点でもですね、ここは文科省の痛いところですから徹底して突きながら戦いたいと、まず思っているところです。
もうお分かりのように大学の自主性・自律性を高めるとか拡大するという問題にしても今日の大臣の答弁では、今までは大学は行政組織の一つとして予算・人事・運営、組織、国の統制があったがなくなるというのですね。しかし、統制がなくなるどころか、この法案の中では二重三重にがんじがらめになっているのですね。目標を大臣が定める。評価で業務悪化は指摘され、改廃まで総務省がおこなう、文科省・総務省が両方で大学にチェックをするということです。これは私は総務省にですね、勧告権というものを聞きました。文科省の中におかれる大学の評価委員会があるでしょう。それも一つ問題ですよね。それから総務省にも 評価委員会があって評価するわけです。この関係はどうなんだと聞いたらですね、得々と、片山大臣が言いました。これは二重のチェックと。もう驚いてしまいます。そこまでチェックさせるのかと。私は総務省が大学の教育研究をね、どうやって評価できるのか、聞いたんですね。そうすると、独立行政法人の一つとしてそのまま総務省は評価しますと。皆さん、こういう仕組みですから、私は二重、三重にですね、国家統制の下に大学がおかれる重大な事態だと思うのです。教育研究という、もっとも学問の自由の部分で、憲法で保障されている部分でこういう、教育、研究の内容に立ち入った統制というのはいまだかつてありません。
多くの議員の皆さんも、今日はそういう点でも、議場は大変欠席が多かったのですが、訴えることができたかなというふうに思います。いよいよそういう意味で戦いが始まっているわけでございまして、独法化阻止ネットワークの皆さんがずっと警鐘乱打され、組織をして、運動を強めてこられましたけれども、国会にその力を注入していただいて、皆さんと力を合わせてですね、大闘争にしていきたいと考えています。ここから日本の民主主義、憲法を守る、そして教育を守る闘いもすすむでしょう。
昨日、文部科学委員会で集中審議をしたところですが、副大臣が教育基本法「改正」の法案を出すつもりだと言いました。だから、まさか成立までいかないかもしれないが、今回出しちゃったら継続にして次の臨時国会で成立ということもできるわけですから、やっぱりこれを出させないことが肝心です。教育基本法を変えるような法律を出すというのは、それは必ず憲法改正につながる道筋でもあるわけですから、法案を出させないこととリンクして今、皆さんも研究されているように大学法人化問題と基本法とも関係しているということもありますから、教育をめぐって重大な戦いの春を迎えているとということで私どもも全力をつくしますのでどうか一層運動を広げていただきますようにお願いをいたします。
そしてもう一つ報告ですが、今日、本会議の趣旨説明は終わりましたが、その後の理事懇で、一回目の委員会審議、質疑は4月16日と決まりました。時間との戦いになってまいりましたので、どうかよろしくお願いしたいと思います。あまり長くなるといけませんので、状況の説明と、私ども日本共産党の、全力を挙げて、皆さんと一緒に、日本の教育と大学の自治、そして日本の将来がかかっているこの闘いにがんばりたいと言うことを申し上げて、ご挨拶にしたいと思います。今日は本当にありがとうございました。