（週間金曜日，6月8日号65ページ）
政府によって国立大学を「独立行政法人」にするという計画が進められていますが，これを阻止するための一般市民を含む人々のネットワークを旗揚げしました．5月18日の東大での結成総会には，教育学者，労働組合関係者，大学教員，学生など多彩な人々が集まって開かれ，代表には教育学者の山住正己氏を選びました．
独立行政法人制度は，「独立」という名前とは正反対に政府が大学に「目標」を指示し，その実行を監視するというもので，国立大学をすべて政府の言いなりにしようというものです．これが「学問の自由」を保障する憲法に反することは明かです．また，財政的には政府の支援が弱まるため，授業料が値上げされ，教育の機会均等がさらに奪われます．
これまで多くの国立大学の関係者が反対を表明しています．しかし国立大学は国民全体の，そして国際的な財産ですから，職業や立場を越えた幅広い人々の協力でこれを阻止することが可能で，また必要だと思います．
広範な人々と連帯することで，閉鎖的と見られている国立大学に人々の意見がぶつけられ，よい方向に変えられるという可能性も重要です．さしあたって6月12日の国立大学協会の総会が曖昧な態度を取らないように働きかける活動，署名活動などに取り組みます．
【連絡先】〒840-0827 佐賀市本庄町1 佐賀大学理工学部 豊島耕一
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