11月26日から27日にかけて，民主党の議員数名に送ったメールを少し改訂したものです．

　　様

　　　　　　　　　　　　　　豊島耕一

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おはようございます．

今日は民主党の自衛隊派兵承認の態度について，意見を述べたいと思い，メールを差し上げます．

米軍は，作戦への強力な反対の動きがないと見るや「ピンポイント」などどこ吹く風，映画「アウトブレイク」で病原体に汚染された町を住民丸ごと消却するために使われかけた，しかし映画の中ではパイロットのとっさの決断で海面に投下した「燃料気化爆弾」を，すでに何回も使用しています．これは明らかに国際法（無差別殺りくの禁止）違反です．民主党の議員の方は，米国のテロで肉親を失った人が悲しむように，同じくアフガンの人々が---タリバンの兵士であろうと市民であろうと---悲しむであろうということは想像なさらないのでしょうか．

米国を襲ったのは狂信的なテロリストの一撃ですが，アメリカによるアフガンの人々の殺りくは，分別のあるはずの，教育もある，「文明国」の政府の人々によって，日々継続して行われているのです．テロリストに事前に忠告することは出来ませんでしたが，アメリカの攻撃は衆人環視の中で行われており，だれでも抗議することができ，　　様のような国会議員の地位にあるような方が抗議すればその効果は少なくないはずです．

戦争はテロを工業化したものです．テロを数百倍，数千倍にしたものです．このように拡大すればテロでなくなる，というはずはありません．「戦争」という名前を付ければテロでなくなる，などという錯覚はあまりにも浅はかです．つまりアメリカのやっていることはテロにテロで応えること，これ以外ではありません．どうか民主党が「テロ支援政党」であることを直ちに止めて下さるようお願いします．テレビにはほとんど登場しませんが，人間には想像力があります．爆弾で殺された多くのアフガン人の吹き飛ばされた肉塊を想像できます．肉親を殺されて泣く家族を想像できます．どうかこの二次テロを一日も早く終わらせるために努力していただくようお願いします．

最後に，テロ犯罪者を捕まえるために戦争を始めるなどと言うことがどのような国際法で正当化されるのでしょうか？これについて　　議員はどのようにお考えでしょうか．テロの死者が数百人なら戦争できないが，数千人ならできる，ということなのでしょうか．百歩譲ってかりにアメリカの戦争が正当化されるとしても，その戦争の支援に我が国の自衛隊が出動するということは，どう考えても9条違反であり，「後方支援だから武力の行使ではない」というのは言い逃れに過ぎません．

どうか我が国がアメリカの戦争というテロの「テロ支援国家」とならないよう，ご努力をお願いします．ロッカビー事件の犯人のテロリストを逮捕するために，あるいはコソボの殺りくに責任のあるミロシェビッチを国際法廷に送るために戦争は行われていません．ねばり強く「法の裁き」を追求することこそがテロを終わらせる最も速い道です．敬具