Date: Tue, 19 Oct 2004 02:40:19 +0900
Subject: [abolition-japan 3015] [Fwd: [aml 41443] 人柱になってでもこの基地建設を阻止する」というおばぁたちの思い〜沖縄辺野古からの声〜]

 寺尾@多治見です。

 沖縄の辺野古海上ヘリ基地建設阻止に、カヌーや阻止船で身体を張った必
死の阻止行動が続けられています。阻止行動には阻止船のガソリン代だけで
も一日1万円以上の経費が掛かるとのこと、現地に応援に行けないまでも、
せめてカンパで支援してくださいますよう、お願いいたします。

郵便振替口座番号:01700−7−66142 
加入者名:ヘリ基地反対協議会

「小川みさ子♪草の根」さんからのメールの転送です。

 転送・転載歓迎。

 このメールは、ML[2002costarica]、[abolition-japan]、
[anti-hkm]、[article9nagoya]、[citizens-public]、
[e-forum]、[kenpo]、[kinyoubi]、[kokuminrengo]、
[mlsnagoya]、[nagoya-jiyu]、[noforce]、[PeacenetJapan]、
[renko]、[tokai]、[uketugu]、[wsfj]、[緑]、に送りました。
重複して受け取られた方には、大変申し訳ありませんが、お許しください。

―――――――― 以下転送 ―――――――

-------- Original Message --------
Subject: [aml 41443] 人柱になってでもこの基地建設を阻止する」という
おばぁたちの思い〜沖縄辺野古からの声〜
Date: Tue, 19 Oct 2004 00:11:50 +0900
From: 小川みさ子♪草の根
Reply-To: aml@jca.apc.org
To: <aml@jca.apc.org>
References: <41734AA1.7090404@zokei.ac.jp>

こんばんは!!小川みさ子です。長らくご無沙汰してますがお元気でしょう
か?議会の会期延長も4回目で呆れて声もでません。議会の民主化まだまだ
です。さて、そんな中、近頃メルマガでもボーリング調査のニュースが届か
なくなり、不安になって、浦島悦子さんにお電話をしてみてビックリ!!地
元のニュースでさえ、あまり扱わなくなっているらしく・・ぜひ、浦島さん
の原稿を読んで下さい。悦ちゃんの『いつ死者がでてもおかしくない』の言
葉、その深刻さに驚きました。
(以下転送です。)

http://diary5.cgiboy.com/2/henokonikki/
米軍の海上ヘリ基地がつくられようとしている辺野古で、必死で反対運動を
している人たちがいる。シンさんの目で見た辺野古の日常に注目してみて下
さい!
( 文責は沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団事務局長の平良夏芽 )

ヘリ基地反対協(座り込みの責任を持っている会)からの阻止行動のためのカ
ンパ要請、人を集めて欲しい訴えを行ないます。小額でもちろん構いませ
ん、阻止行動には阻止船のガソリン代だけでも一日1万円以上の経費が掛
かっています。継続するために多くのカンパが必要です。
カヌー隊及び阻止船の船長、潜水するダイバー達は連日阻止行動に参加し、
かなり厳しい状況があります。座り込みに人が必要です。辺野古に集まって
下さい。阻止線を作り上げれば調査は完全に阻止出来ます!!

郵便振替口座番号:01700−7−66142 
加入者名:ヘリ基地反対協議会
問い合わせ0980−53−6992

ボーリング調査強行を許さない  (文責 浦島悦子)

こんな理不尽がなぜ、まかり通るのだろう? 「闇討ち」とも言うべき4月
19日未明の辺野古沖ボーリング調査強行(急を聞いて駆けつけた100人
余の住民によって押しとどめられた)が世論の指弾を浴びたので、今回は
「正々堂々とやる」と那覇防衛施設局は言っていた。私たちも正々堂々と、
非暴力の抵抗でこれを止めるつもりだった。9月9日に全県・全国から、県
内移設は認められない、豊饒の海を守りたいという熱い思いを抱いて集まっ
た500人の力で、それはできたはずだった。

 しかし施設局は、「正々堂々」どころか遠く離れた南部・佐敷町の馬天港
からこっそり調査船を出すという姑息な手段に出た。しかも、それを知って
時化の海へと漕ぎ出した市民・住民のカヌーや小型船を、おとり船まで使っ
た陽動作戦で翻弄し、まともな調査などできるはずもない高波の中で、とに
かく「着手した」という既成事実を作ろうとしたのだ。

 県民の90%以上が辺野古移設に反対しているにもかかわらず、こんな卑
劣な手段を弄してまで強行しようとするのはなぜなのか、私にはどうしても
理解できない。沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事故の衝撃も未だ生々しいこ
の時期に、危険な普天間基地を一刻も早く閉鎖してほしいという市民・県民
の悲願を、辺野古移設の加速へとすり替え、私たち地域住民が長年にわたっ
て要請し続けたのに一顧だにしなかった「住民説明会」を、私たちが望むも
の(広く開かれ、納得のいくまで話し合う)とは裏腹の形で強行し、住民の
質問のどれ一つにもまともな回答はできなかったにもかかわらず、手順は踏
んだと言うのは、愚弄するにも程がある。

 ヘリ墜落事故が、沖縄は今なお米軍占領下にあることを白日の下にさらけ
出したように、今回のボーリング調査強行は、沖縄が今なお日本の植民地で
あることをはっきりと示した。しかしながら、占領下の民も、植民地住民も
人間なのだ。理不尽を許してはならない。人間としての尊厳を踏みにじらせ
てはならない。他者の尊厳を踏みにじる者は、自らの尊厳をも足蹴にしてい
ることに気づくべきだ。

私は、私たちは、今後も座り込みを続けるだろう。人としての尊厳を守り、
人間を回復するために。私はけっしてあきらめない。この海が悪夢から解き
放たれる日まで。この島が、殺戮や破壊の前線基地であることをやめ、いの
ち輝く本来の姿を取り戻す日をめざして。

以上は、「騙し討ち」に等しい那覇防衛施設局による9月9日のボーリング
調査強行着手の直後、私が地元紙に投稿した原稿だが、1ヶ月近く経っても
まだ掲載されないので、多分ボツになったのだと思う。悔しくて悔しくて、
思わず涙が出たあのときの気持ち(それは、あの日、辺野古漁港にいたすべ
ての人々に共通の気持ちだったと思う)を多くの県民に共有してほしいと
思って書いたのに残念だ。

沖縄の地元紙は、体制内化の著しい全国紙に比べ、その批判精神ははるかに
ましだとは思うが、それでも最近、徹底して弱い者、庶民の側に立つという
姿勢が揺るぎ、括弧付きの「中立」を装う傾向が感じられる。2〜3日前に
は「全国地域安全運動」を宣伝する沖縄県警本部長の「寄稿」が投稿欄に掲
載された。権力を持つ人々はいくらでも自分たちの表現手段を持っている。
それをわざわざ投稿欄に載せる必要はない。新聞の投稿欄は、自らの表眼の
場を持たない人々にこそ広く開かれるべきではないのか。待てど暮らせど自
分の投稿が載らないことも手伝って、非常に腹立たしく思った。

辺野古のボーリング調査についても、9月9日の着手に関してはかなり大き
く取り上げてくれたが、その後の報道はおざなりで、「今日もボーリング調
査続行。反対住民はカヌーや船を出して抗議した」という簡単な記事が連日
続いた。新聞だけが情報源というある友人は、調査が着々と進み、すでに
ボーリングの穴も開けられていると心配して、私に電話をかけてきた。私
が、現在はまだボーリングの前の事前調査(ボーリング地点の海底状況を調
べるための潜水調査)の段階であり、それも、私たちのカヌー隊や抗議船に
よる必死の抵抗でほとんど進んでいないことを伝えると、ようやく安心した
ようだった。

辺野古に取材に来た新聞記者にその話をしたら、防衛施設局に問い合わせる
と、調査は粛々と進んでおり、それほどの遅れはないとの返事だという。そ
んな「大本営発表」をそのまま書くのではなく、きちんと取材して真実を伝
えてほしい。それに、今はまだ事前調査であって、ボーリングはやっていな
いのだから、正確に書いてほしいと言ったところ、その後は「ボーリング調
査」ではなく「ボーリングのための事前調査」と書いてくれるようになっ
た。新聞社は新聞社で、反対派に味方しすぎるという、基地に賛成する側か
らの誹謗中傷に悩まされているらしい。

それに負けたわけではないと思うが、日が経つにつれ、地元も含むメディア
のこの問題に対する関心は薄れ、現在はほとんど現地に取材陣の姿は見えな
い。調査をめぐる海上での攻防は日を追うごとに熾烈になり、調査の遅れに
焦る防衛施設局のなりふりかまわぬやり方がますます露骨になりつつあると
いうのに、それが多くの人々に伝わらないのがもどかしい。

私は9月9日以降、仕事も含めすべてをなげうち、毎日辺野古に通って海上
での抗議・阻止行動に参加している。辺野古に座り込む女たちが「トォー、
ナマヤサ。ナマサント、イチスガ(さあ、今だよ。今やらないで、いつやる
の)」というチラシを作って、座り込みや海上行動への参加を呼びかけ、宜
野湾の女たちも「この海に杭を打たせたら、一生悔いが残る」という看板を
立てた。とにかく杭を打たせない、海に穴を開けさせないために、今、やれ
る限りのことをやろうと、みんな必死だ。

それでも海上での攻防はかなり厳しい。防衛施設局は1隻5万円とも8万円
とも言われる日当で漁船をチャーターし、調査船1〜2隻に2〜3隻の「警
戒船」を1組としてリーフの内外に2〜3船団を出している。ベテランのウ
ミンチュが操作する施設局側の船に対し、こちらは10艇前後のカヌーと
4〜5隻の小型船。それもボランティアの素人ばかりだが、この海を守りた
いという強い思いだけは相手を圧倒している。船上からハンドマイクで、こ
の海の豊かさや、地域住民として、子を持つ親としての思いを訴え、「命を
はぐくむこの海を人殺しの基地に変えないでください。基地建設のための調
査をやめてください」と呼びかけると、調査船に乗っている若い施設局職員
や受注業者の従業員たちがだんだんうなだれてくるのがわかる。彼らだって
こんな仕事はしたくないにちがいないのだ。まして、染まりそうに美しい、
エメラルドグリーンの海を目の前にしているのだから。

数的にも技術的にも非力な住民側が、調査ポイントを調査させないようにカ
ヌー隊が守る一方、抗議船は説得活動を行い、漁港の岸壁からも抗議の声を
挙げる……という連係プレーで調査を相当程度遅らせてきたのは大きな成果だ
が、施設局は「今年度中に(ボーリングも含め)調査を完了させる」と発表
し、何が何でも調査を進めようとする姿勢を見せ始めた。

もはや説得の段階は過ぎたと、私も今週からカヌー隊の一員として海に出て
いる。10月とはいえ日中の陽射しはまだまだ強く、1日中海に出ているた
めに、みんな真っ黒に日焼けし、私も知り合いに会うたびに、あまりの黒さ
にあきれられているが、さすがの沖縄も、波しぶきで濡れて海風に吹かれる
と、もう寒い。ミーニシ(最初に吹く冬の季節風)がすでに吹き、冬に向け
て海は荒れ始めている。私のように、ほんの1〜2日練習しただけのにわか
漕ぎ手を含むカヌー隊が、次第に焦りを感じて対応も乱暴になった調査船側
からの罵声を浴びながら、調査船にしがみついたり、ダイバーを説得した
り、潜れる人は潜って調査ポイントを探し、カヌーと連携して調査をさせな
いよう周辺を廻ったり。これらをかなりの波の中でやるのだから、命がけ
だ。バランスを失って、あるいは、しがみついた調査船から突き飛ばされて
転覆することも少なくない。

これからもっと寒くなるし、海も荒れる。9月9日からカヌー隊で出ずっぱ
りの人はもう体力の限界に来ている。なんとしてもカヌー隊の人数を増や
し、交替できるようにしなければと、カヌー隊大募集中だ。それに応募して
くるのは女性が多い。いざというとき度胸が据わっているのはやはり女だ
と、一人でうなずいたりしているが、正念場はボーリングの櫓が組まれると
きだ。それを考えると、船もカヌーも潜る人も、もっともっとほしい。辺野
古のイノーがカヌーで埋め尽くされれば、ボーリングはおろか基地建設も確
実に止められるのに、と思う。

海に出ていると、手薄になった座り込みを見計らって、陸上での作業ヤード
建設が始まらないかと心配になる。海にも陸にも多くの人と、船のチャー
ター費を含め活動を支えるカンパが必要だ。そして、何より、現場でのがん
ばりを孤立させない世論の高まりが不可欠だ。小泉首相に、稲嶺・沖縄県知
事に、「辺野古移設堅持」の政策を転換するよう、手紙、ファクス、電話、
メール、あらゆる手段で働きかけてほしい。「人柱になってでもこの基地建
設を阻止する」というおばぁたちの思い、それを自らのものとして日々、海
に出ている私たちの思いが、これを読んだあなたに届きますように。(浦島
悦子)

♪。・。・。・♪・。・。・。・♪。・。・。・♪・。・。・。・♪。・。

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