燃える炎 メールマガジンOPEN-J BOOMERANG 399(2月1日)の冒頭の記事を転載します.アメリカの大統領選挙に関する内容ですが,しかし万事に当てはまる哲学が述べられていると思います.
Choosing Your Candidate. Are you A Strategic Compromiser or a Burning Flame? A single flame, with patience, can light a million candles. by Stephen Dinan 翻訳投稿オリジナル 戦略的妥協か燃える炎となるか ,Friends of Kucinich, Japan (FOKJ)のメーリングリスト |
★グローバル・ピース・キャンペーン★ OPEN-J BOOMERANG 399【燃える炎】
■転載・転送・大歓迎■
■山田和尚■
イラク派兵の強行採決で揺れた一日でした。私たちはこの先も多くのことを学ぶ時期を迎えることでしょう。一方アメリカでは、一人の男が【燃える炎】と例えられ、多くの人々の気づきをもたらし始めています。彼の動きは、まだ始まったばかりです。幕は開かれたばかり。この先一年、二年三年と、私たちは一人の【燃える炎】から生まれたビジョンを注目していきます。彼の理念が生きつづけるかぎり、私たちは世界の政治的な理念の進化が始まると予感しています。
◆熊谷 宏◆
昨日、荒牧さんの代理で "A Burning Flame" という件名の投稿をしましたが、その要約をいただきましたので、再度代理で投稿します。"A Burning Flame" を書いた Stephen Dinan は、Radical Spirit(New World Library, 2002)の作者でラジカル・スピリット・コミュニティの創始者です。
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「ブッシュに勝てるのは誰か」ということを基準に民主党の候補選びが進む中、全面的に賛同していないのもかかわらず、進歩派の多くはハワード・ディーンが一番良いだろうという結論に達しているというのが現状です。ある程度は進歩的で、ブッシュの支持層にも食い込めそうだし、今の状況の中では、ディーン以上は望めないというのがその理由のようです。
確かに気持ちはわかりますが、これはブッシュを倒すことだけに主眼を置いた戦略的な妥協に過ぎず、長期的に見れば、返って悪い結果を招くことになります。
戦略的妥協は、まず、「長いものに巻かれろ」という考えに基づいています。「クシニッチの方が良いと思うけど、ディーンの方が指名を受ける可能性が高いから、ディーンを支持する」という言葉がその典型で、これは自分の力のなさを認めるものです。つまり、権利の一部放棄です。
またブッシュ打倒だけを目的とするのは、決して建設的とは言えません。こうした短期的な目標では、人々の情熱はやがて冷めてしまうでしょう。世界に大きな変化をもたらすには、どんな世界を構築していきたいか、プラス思考による展望を持つ必要があります。ですから、候補者選びも、嫌いな人物を落選させるためではなく、どんな世界を築きたいかを基準に行うべきです。
次に、戦略的妥協をすると、自分と同じような文化的価値観を持つ人が、果たしてどのくらいいるのか、把握することが出来なくなります。つまり、お互いを認識しあう機会が奪われることで、変革への道も遅れてしまうことになるのです。
加えて、自分の信念に反した候補者を支持することで、内部葛藤が起き、生命エネルギーも無駄遣いされてしまいます。そうなれば、息切れするのは時間の問題です。人間は精神のバランスが取れたときに大きな力を発揮するのですから。
そして、戦略的妥協は、理想を持った人物が政界入りすることを妨げます。人気を人物の評価基準にしている限り、良心を持ち、情熱に溢れた政治指導者の輩出は望めません。
最後に、戦略的妥協は、9月11日事件以来、人々の心に根付いている恐怖を助長するもの以外のなにものでもありません。恐怖からは崇高な理想は達成できません。愛国法によって基本的人権が奪われることになったのも、恐怖があったからです。そして、本来なら無限の可能性を秘めているはずの創造性も、恐怖によって歪められてしまいました。恐怖を超越した立場から訴えることで、聞く人の恐怖も和らぎ、本来の自分を取り戻すことができるはずです。
そこで、私は、別の選択肢を提供したいと思います。たとえ戦略的には、賢いやり方と見られなくとも、一人一人が、自分の信じることを勇気を持って訴える、「燃える炎」になると言うことです。「燃える炎」は愛の炎です。
そして情熱に飢えた人々に次々と飛び火していきます。確かに、「燃える炎」になることにはリスクが伴います。自分の理想を公にするわけですから、嘲笑や非難の対象になるかもしれません。しかし、同時に、人々の心を動かすことも出来ます。慈善団体や社会運動も、こうした「燃える炎」の人々が築き上げてきたのです。
政治はすべての人の生活に影響を与えます。だからこそ政治の世界で「燃える炎」になることが特に重要です。当選の可能性がないと一般に言われている候補者を自分の信念に基づき勇気を持って支持することが、あなたの周りにいる人々の心をも動かすのです。まず、恐怖に煽られた妥協は、する必要がないことを、自ら示していきましょう。選択肢があるということ、そしてその選択肢を勇気を持って実行しようとしている人物がいることを知ってもらうだけでも、大きな意味があります。そこからさざなみが起きていくのです。ゆっくりながらも、確実に、「燃える炎」は人々の「恐怖のさなぎ」を焼き払って行くでしょう。そして時間がたつにつれ、燃える炎は勢いを強め、多くの人の心を捉えるでしょう。
その「燃える炎」になるためには、まず自分が抱く、理想の世界を認識することが必要です。そして、その理想にできるだけ近い候補者を探すことです。
これは、自分自身の世界に対する意思表明なのですから、その候補者が当選しそうかどうかは関係ありません。そうすることで初めて、自分の仲間を発見することができるのです。これは大きな力となります。
私の場合は、デニス・クシニッチの「燃える炎」となることを選びました。クシニッチは歴代の大統領候補の中で、最も高貴で、知識と情熱に溢れ、先を見通すことが出来る人物だからです。クシニッチ自身が力強く燃えさかる炎です。ベールの向こうにある、より良い明日を見ることの出来る人物です。恐怖に操られた社会の中で、勇気を持って、危険をもいとわず、理想を追い求めることの出来る人物です。こうした人物こそが、アメリカを攻撃的な国家主義から世界の真の指導者に生まれ変わらせることが出来るのです。
クシニッチの中に、自分の理想を見た今、私にとって支持率は問題ではありません。クシニッチを支持するということが、私の世界に対する声明なのですから。
私が指導者に求める誠実さ、そして世界に対する高い認識をデニス・クシニッチは持っています。私を導いてくれる人物、アメリカの未来を明るく照らす人物、世界に誇れる人物、私が住みたいと思う世界を作り出す人物。それがデニス・クシニッチなのです。
私が燃える炎となることで、その炎は一人一人に飛び火していきます。そして、その一人一人が、また燃える炎となって他に飛び火して行くでしょう。そうした過程の中で、クシニッチの支持率も上がり、指名されることになるのです。
そしてクシニッチの支持者は、自分達が理想の現実を作り出せる強力な勢力となっていることに気づくでしょう。数え切れないほどの多くの仲間を抱えた勢力に。
Friends of Kucinich, Japan (FOKJ)
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