[reform:04447]

項目の順序自体が重要な「声明」である

全大教の声明について

佐賀大学の豊島です.

閣議決定を伝えるマスコミのニュースは,国家統制,規制強化の問題を全く隠蔽しています.反対勢力が意見を表明する場合,それがメディアで採り上げる場合も,短くされる場合がほとんどであることを考えれば,第一項目だけしか報道されないということを前提にしなければなりません.

全大教の声明は,トップに,教学と経営の分離が不当であるとの項目を持ってきています,しかしこれが最も重要な問題なのでしょうか.あるいはそもそも「問題」なのでしょうか.私学ではこれらは相対的ではあれ分離されているのではないかと思われます.

文部科学省から大学への命令制度,すなわち「目標・評価システム」はようやく3番目の項目に見られます.しかしこれこそがこの制度の最大の問題点であり,教育基本法10条との矛盾点なのです.

全大教はこの問題の当初,「行革の観点から大学改革を考えるのはけしからん」ということを,常に冒頭に持ってきており,この問題の本質把握を妨げたと思われます.その誤りを再び繰り返しているように思われます.

なお,ユネスコ等にこの問題を理解してもらうためにも,この法案の重要部分の迅速な英訳が必要だと思われます.

840-8502 佐賀市本庄町1
佐賀大学理工学部  豊島耕一
toyo@cc.saga-u.ac.jp
http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp

(2月28日)