「ゴイル湖の三人」裁判−グリーノック地方裁判所

公判報告第一日・9月27日 オリジナル(TP2000サイト)


要点:代理人等がいくつかの要求をして認められ、本日はそれで閉廷した。その後代理人等とアンシーは国側の提出物を検討し、自分たちが地方検事に同意する予定の訴追側の項目がどのぐらいあるかを確認した。

法廷の外には40人ほどの人々が居て、色とりどりの旗やプラカードが並んでいた。

審理は午前11時半に始まった。傍聴席のほとんどは、陪審になる可能性がある人で占められていた(約40人、そのうち15人が選ばれることになる)。15人の支持者が後列に座ることを許された。

2人の通訳が、ウルラに正確な通訳をするために宣誓させられた。

次いで、弁護人等がいくつかの要求を判事に提起した。

弁護人等は、本日はもう閉廷にすることを要求したが、そうしないと国側の提出物(ゴイル湖の水中から拾い上げられた、また湖岸で発見された湿った書類の袋及び分類された物品)を検討することができないからである。アンジー、弁護人手及び地方検事は、その一部はぎりぎりになって、みな多数の記録を持ち込んでいたが、これをそれぞれが検討しなければならないのである。

また弁護人等は、地方検事及びアンジーと相談したいと要請し、その結果、いくつかの国側の証拠については「共通の覚書」(一種の契約)に同意することができた。これが意味するのは、26人の国側証人のうち少なくとも半数が実際には証言しなくてもよいということである。

さらにジョン・メイヤーは、アンジーの便宜を考えて、彼女が狭い棚しかない被告席で作業するためにテーブルを使えるように、マッケンジーを助手にできるように裁判所に要求した。この人は、彼女の隣に座ってノートを取ったり、彼女の膨大な書類の山について手助けしたりするのである。

またジョン・メイヤーは、本件が金曜日に終ってしまうのでなければフランシス・ボイルを「挿入する」必要がある、というのは彼はその日にしか証言できないのだからと、裁判所に注意を促した。判事が「挿入」というのを説明して欲しいと通訳に訊ねると、彼は「飛び入り」のことだと述べた!

それから判事は、要求されたことに全て同意すると述べ、陪審に火曜日の午前10時に戻るように告げた。

註:エレン・モクスレーの代理は事務弁護士ステイーヴン・フォックス、弁護人ジョン・マクローリン
ウルラ・ローダーの代理は事務弁護士マシューバーロウ、弁護人ジョン・メイヤー
アンジー・ゼルターは本人代理
判事一マーガレット・ジムレット
地方検事一訴追官デヴィッド・ウェブスター


同第二日・9月28日

要点:陪審の選任。最初の訴追側証人、トーマス・オブライエン、警察のカメラマン。彼は、メイタイムを撮った写真のアルバムについての尋問に答えた。


弁護人等は、メイタイムのはしけ船を証明する際に必要とあれば助言してもらうため、ジョン・アインスリー(スコットランド反核運動所属)が出廷できるよう、要求した。彼は後の公判に鑑定証人として召喚されることになる。

次に陪審が選ばれた。名前は無作為に選ばれ、男性8人、女性7人となった。

弁護人等は、陪審員たちが国防省との何らかの家族関係、或いはコイル湖での出来事についての何らかの知識を持つかどうかを、彼等に訊ねて欲しいと述べた。

地方検事は、国防省について訊ねることに反対した。

判事は、陪審員たちが公平であり得ないような、或いは何らかの既得の利害を持つような理由があるかどうかを述べるべきであると判定した。

その後に判事は、裁判所の手続き及び日程、公判が1〜5週の間続くであろうことを、陪審に説示した。

最初の証人、警察のカメラマンであるトーマス・オブライエンが召喚された。

オブライエンに対して地方検事は、彼が撮ったメイタイムの多数の写真のアルバムを取り上げた。これらの写真が示していたのは、女性たちが実験室に入るためにこじ開けた窓である。また全く空っぽになった机上と棚である。様々な道具の写真もあった。それらの道具はカメラマンに確認させるために法廷に提出された。ジョン・メイヤーは、それらを封印された袋から取り出してそれらに書かれている事柄を読めるよう、許可されたいと要求した。それは認められた。

それからカメラマンは、鑑識のために彼が撮影した指紋と足跡について供述した。この日は午後4時半に閉廷した。

註:略(前日と同じ)