要約:10人目の検察側証人,イアン・マクフィー,メイタイムの主任が反対尋問を受ける.(ジョン・メイヤーは難題に挑戦! ) 被告の女性たちは訴因2(救命いかだの窃盗未遂)では無罪となる.弁護側の弁論の前の協議のためその日の残りは休廷となる.
証人:イアン・マクフィー,メイタイム主任,ジョン・メイヤー(以下 JM)の尋問を受ける.
JMは,メイタイムに行ってほとんどの物がなくなったか壊されているのを見た夜のことを尋ねた.彼(マクフィー)は,どの装置も重要な物ではなく,その損失でメイタイムの仕事は影響を受けないと主張した.DERAも国防省も,それら装置の喪失によって何ら不便は受けないと述べた.なおも厳しく問いつめられたあと,彼は最終的には,被った不便さは1から10までの度合いで表しておよそ5ぐらいだと認めた.
次にJMは彼に,彼が全く軽いものと見なしているメイタイムでの仕事の重要度について尋ねた.JMは,被告らがメイタイムの中のテーブルに残したDERAウェブサイトからプリントしたものを彼に読ませた.それは,DERAが国防省への第一の技術アドバイス機関であると述べており,ついにはJMは彼にこれを認めさせた.
次にマクフィーはウェブサイトについては何も知らなかったと言った.JMは,誰かが彼に法廷で何を言うべきかを告げたかどうか訊いた.彼は違うと言ったが,しかし非常にあやふやな返事だった.
JMは次にメイタイムでの仕事について彼に訊いた.さんざんのらりくらりしたあと,メイタイムが音響上の研究をしていることを彼はマクフィーから訊きだした.目的は反射音を強めたり弱めたりすることである(つまり潜水艦が見つかりにくくすること).
次に彼らは「イモリ」に話題を移した.マクフィーによれば,これはトライデント,特に「バンガード」も含め,あらゆる種類の潜水艦について「水中音響測定」のデータを取るためのものである.
彼はトライデントについての研究はせず,外からの研究者がそれをやっていると言った.
この点でマクフィーの返事が余りにも曖昧だったので,JMは,今朝の「私」は反対尋問者ではなく歯医者か!と言った.
再びウェブサイトのコピーにもどり,マクフィーはメイタイムと「イモリ」の役割についてのいろんな箇所を読まされた.
ジョン・マクローリン(以下 JMc)の尋問.マクフィーに,メイタイムの壊された装置,それは「イモリ」の電源装置だが,その写真について,そして技術コンサルタントが見積もったその修理費用について尋ねた.彼らはメイタイムから無くなったもののリストを見た.その中には”「イモリ」からの船体計測データ”も含まれていた.
JMcはもう一度,ウェブサイトのコピーについて,また,メイタイム,「イモリ」,それにトライデントの間の関係についてマクフィーに言及させた.彼は「ゴイル湖の施設は潜水艦の音響特性に関する研究において鍵となる役割を果たしているか」と訊いた.マクフィーは「イエス」と答えた.
彼らは,マクフィーは退廷してもよいが,のち再び召喚があり得るということで合意した.
これで起訴事実については終わったが,メイヤーは訴因2(救命筏の窃盗未遂)について「答えるべき事案は存在しない」と具申した。検察官は異議を唱えなかったので,この訴因については無罪とされた.
ついで双方は合同協議を開くため,本日はこれで閉廷することを要求した.これは認められた.