トライデント･プラウシェアズ　ハンドブック

Trident Ploughshares
Tri-Denting It Handbook

An Open Guide to Trident Ploughshares

第3版　2001年1月

仮訳　東京ＹＷＣＡ国際語学ボランティアグループ
浅原由美　宇田川洋子　小野地真澄　加藤美恵子　呉みどり　小西美奈子　小林美保　　芝田貞子
嶋田秀充　鈴木みき　　高橋りえ子　寺本孝子　　中野典子　則武加代子　ニ井佐代子　横山雅代

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last update 21 Aug 2002　 図版入りｐｄｆ完成
update 11 July 2002 (2段組のワード書類を置きました)

詳細目次

はじめに

１章　トライデント・プラウシェアズの概要

1.1 活動の目的

1.2 トライデント核ミサイル廃絶運動の正当な理由

1. トライデント･プラウシェアの全体的概要
2. 活動予定
3. なぜ今、非暴力直接行動、この活動なのか？
4. 現在までの歴史的背景とプラウシェア運動の哲学
5. 現在に至るまでの核兵器反対運動の概略と年代記

参考文献と謝辞

２章　トライデント･プラウシェアズの組織概要

1. 概要
   1. コアグループ
   2. キャンプでの協力
2. 銀行口座
3. 非暴力と安全のためのガイドライン
4. 共同責任
5. プラウシェア活動家／誓約者
6. アフィニティ･グループ
   1. 非暴力と安全に関するワークショップ
   2. グループのプロセス
   3. コンセンサスによる
   4. 小規模グループのためのツール
   5. アフィニティ･グループのアウトライン･プログラム
   6. アフィニティ･グループのコミットメント

参考文献と謝辞

３章　国家との対話

1. 対話は何故必要か
2. 政府ならびに軍部との対話の大要
3. 警察との対話
4. 「これがお役に立つといいのですが」

参考文献と付記

４章　これまでの活動報告

謝辞

５章　実用的なトライデント潜水艦の非武器化

1. トライデント潜水艦、ファスレーン、クールポートについての背景説明
2. トライデント潜水艦を安全に非武器化する方法
   1. 一般的注意事項
   2. 非武器化へのアイデア
3. オルダーマストンとバーグフィールドについての背景説明
   1. ＡＷＥオルダーマストンとＡＷＥバーグフィールドって何？
   2. それは何処にあるのか？
   3. 行動するにあたって
4. その他のトライデント関連サイト　　　地図：英国の主なトライデント関連施設

参考文献と謝辞

６章　核兵器の法的位置づけ

1. 世界の核保有国
2. 核兵器一覧
3. 英国の核兵器
4. 英国の核防衛政策
5. 戦争時における英国トライデントの使用
6. 核兵器が与える影響
7. 英国トライデントの犯罪性
8. 平和､戦争､人道法に関する多文化的､宗教的背景

参考文献と謝辞

７章　法廷及び刑務所に関する法的説明

1. 前書き
2. 逮捕とそれに伴う手続き
   1. スコットランドでの逮捕とそれに伴う手続き
   2. イングランドとウェールズでの逮捕とそれに伴う手続き
   3. スコットランドでくだされる可能性のある罪状
   4. イングランドとウェールズでくだされる可能性のある罪状
   5. 結果_最終的に起こりうる種々の問題
   6. 英国人以外のプラウシェア活動家に対する注意事項
3. スコットランド及びイングランドの法制度と裁判手続き
   1. スコットランドの裁判所
   2. イングランドの裁判所
4. トライデント･プラウシェア活動家に対する法廷手続き
5. 弁論の概要
6. 国際法を採用したトライデント･プラウシェア裁判
7. あなたに与えられた選択肢
   1. 裁判で
   2. 罰金と禁固刑
   3. 執行吏との付き合い方
   4. 裁判所の住所リスト
8. 刑務所に関する説明とそこでの対処の仕方
   1. 準備
   2. 役に立つ刑務所の住所リスト
   3. 刑務所生活についての考察
9. 法律用語集

参考文献と謝辞

８章　トライデント･プラウシェアズとマスコミ報道

1. メディアにおける論争
2. メディア対策

参考文献と謝辞

９章　ガイドライン、および必要書類

1. 核の犯罪を阻止するための誓約書
2. 非暴力と安全のための誓約書
3. 非暴力と安全に関するワークショップ申込書
4. トライデント･プラウシェアを支持する請願署名(個人用)
5. トライデント･プラウシェアを支持する請願署名(グループ用)
6. トライデント･プラウシェアを支持する請願署名(議員用)
7. トライデント･プラウシェアを支持する請願署名（著名人用）
8. トライデント･プラウシェアを支持する請願署名(大学教員用)
9. トライデント･プラウシェアを支持する請願署名（宗教指導者用）
10. トライデント･プラウシェアに参加しませんか

１０章　関連リストと関連情報

1. トライデント関連住所
2. 関連情報
   1. 数字と図表による検証
   2. 政治家に送るサンプル･レター
   3. 核の事故

参考文献と謝辞

本書はトライデント･プラウシェアに参加を希望する全ての人のために書かれたハンドブックである。参加を希望する人が、この運動が自分の希望に添ったものかどうか判断できるよう、トライデント･プラウシェアの組織体系や基本原則などに関する詳細な情報が述べられている。また活動家として署名する書類や、私達の活動の法的根拠となる基本的な内容も含まれている。

私達は意欲的に参加してくれる多くの献身的な人々を必要としており、このハンドブックがそのために役立つことを願っている。本書は項目別に書かれており、各項目は利便性を考慮して色別になっている。読者はハンドブック全部に目を通すべきであるが、その際には非常に重要な部分と予備知識や参考文献としての部分があるということに留意して頂きたい。例えば、２章の2.3に書かれている「非暴力と安全のためのガイドライン」は非常に重要で必ず理解しておかなくてはならないが、6章の6.2の「核兵器一覧」はそれほど熟読する必要はないかもしれない。ハンドブックにない情報が必要な場合はコアグループに連絡して頂きたい。

ハンドブックで最も重要な書類はおそらく「核の犯罪を阻止するための誓約書」であろう。これはトライデント・プラウシェアの活動家全員が署名する書類である。これらの誓約書は新しい参加者が加入すると一定の間隔を置いて英国首相に送られる。誓約書は9章の9.1に載っている。これはまた皆さんの意図や動機を法廷で証明する際にも役立つものである。

ハンドブック第3版の内容に関しては、各項目の最後に記されている多くの人々の意見を参考にした上で、創立メンバーから成るコアグループ（2章2.1.1参照）が最終的に承認したものである。

ハンドブック初版と第２版は、各項目の最後に参考文献として掲載されていた全てのテキストからアンジー・ゼルター（Angie Zelter）がコピーしたり、借用して編集したものである。今回の版は、他のトライデント・プラウシェア活動家達が書いた数カ所の新しい部分を加え、アンジー自身が改訂したものである。新しい部分は著者が表示されている。表示されていない部分はアンジーが全責任を負っている。イラスト、写真、漫画などは共同謀議の容疑を避けるためにアーティストの許可を得ずに複写されたものである。私達は、アーティスト達が寛大であることを願っている。特に、表紙のイラストはエミリー・ジョンズ（Emily Johns）の作品から「流用」した。著者や使用された参考文献は各項の末部に記載されており、更に詳しく調べたい人のために資料も紹介されている。多くの友人や協力者が校正、編集し、様々な方面で協力してくれた。それらの人々全てに感謝する。デザイン、デスクトップ・パブリッシング、編集、印刷面で尽力してくれたジョー・ボタン(Joe Button)とレイチェル・ボイド(Rachel Boyd)には特別に感謝の意を示すものである。

ハンドブックの内容については、アンジーが全責任を負っている。彼女は、出来る限り正確であるよう努力したが、誤りをいくつか見落としていることは否定できない。そこでアンジーとコアグループは前もって謝罪するものである。他にも誤りを見つけた場合には、これから先の出版で訂正することができるよう、知らせて頂きたい。又私達は、改善や追加についての助言も期待している。

参考文献の多くはコモンウィール･コレクション(Commonweal Collection)より借りることが出来る。又、フレンズ･ブック･センター(The Friends Book Centre)かハウスマン･ブックショップ(Housmans Bookshop)で購入もできる。トライデント・プラウシェアは多くの参考文献のコピーを所有しており、それらはフォトコピーすることができる。世界法廷プロジェクト（World CourＴＰroject）は、ＩＣＪ（国際司法裁判所）に関するどんな書類の要請にも対応可能である。アドレスは10章の10.1に掲載されている。参考文献のいくつかは、私達のホームページhttp://www.gn.apc.org/ＴＰ2000 で見ることが出来る。またハンドブック全ページは、ホームページからダウンロード可能である。

以下は、ハンドブックの簡単な概要である。

• 1章は、50年に及ぶ平和運動とトライデント・プラウシェアの関わりを簡単に説明している。
• 2章は、トライデント・プラウシェアの仕組みや財政管理、基本原則やアフィニティ･グループにおけるお互いの役割や支援の方法について書かれている。
• 3章は、トライデント・プラウシェアによる政府との交渉や対話の状況についての情報を提供している。
• ４章は、現在に至るまでの歴史と2000年9月までの核廃絶運動の概要について書かれている。
• ５章は、トライデント･システムを非武器化する方法についてのアイデアと、トライデント潜水艦、ファスレーン、クールポート、オルダーマストン、バーグフィールドの地図と資料、背景説明を提供している。
• ６章は、核兵器の専門的情報、核兵器の影響とその法的倫理的位置付けについて書かれている。
• ７章は、活動に関わる人が直面すると考えられる容疑に関するガイドや法廷での弁護の方法、投獄の際のアドバイス、現在の逮捕、罰金、投獄の状況を示している法律セクションである。
• ８章は、現在までに掲載された新聞報道の概要である。
• ９章は、ハンドブックの中で述べられている様々な書類、ちらし、ガイドラインなどである。これらは別紙の形で用意されており、事務局又はコアグループで入手できるが、この章にあるのを自由にコピーして使うこともできる。
• 10章は、役立つと思われる住所や情報などである。

このハンドブックは単なるガイドにすぎない。誤り、誤訳や脱落部分などがあることは否定できないが、その点はご理解頂きたい。そして、このハンドブックを絶対的なテキストとして使うのでなく補助的なものとして使っていただきたい。皆さんのお役に立つことを心から願っている。