報道発表 2004年6月8日

有罪の判決だが,抗議者のおばぁちゃんには刑罰無し

チェシア州マルパスのおばぁちゃんのジョーン・メレディス(74)は今日,英軍の核武装潜水艦の基地であるファスレーンでの抗議に参加したことに関して,英国がヒロシマでの残虐行為を繰り返そうと準備をしている,と主張したのち,「訓戒処分」(admonished*)を受けた.

ジョーンは昨年8月6日に基地で秩序違反のかどで告発された.彼女は,58年間前の最初の原子爆弾による犠牲者であった人たちの象徴的な記念として,正面ゲートでダイ・インをした多くの人びとのうちの一人だった.

ジョーンはヘリンズバラ地方裁判所に対して次のように語った. 「私の孫には,暴力と恐怖のない世界で成長する権利があります.核兵器依存の文化は正にこの暴力と恐怖の世界を意味します. しかし,私たちが真剣に人間としての責任をとらなければ,私たちは人権を尊重する世界を迎えることができません. 私は,一度の戦争と原子爆弾の出現を体験しているので,ヒロシマのあのひどい大惨劇を繰り返そうとする準備を整えている政府に対して抗議をしないということは,私の人間としての責任を怠ることになるでしょう. あの日,路上に横たわったのは,「私は平和を信じています」ということを目に見える形で外部に示すサインだったのです.」

あの原爆が落とされたとき,私は16歳でした. 私は原爆のことについて書かれたたものを読まなかったし,間接的にも調べませんでした. 生きている限り,私は原爆に対して抗議する道徳上の責務を負っています.このような情況下で私がやったことは正当なものでした.核武装潜水艦は,どのような情況下であっても,不当なものです」と.

治安判事のジョン・ダンカンは,彼女が有罪であるとの判決をくだしてから,彼女の年令を理由に,彼女を「訓戒」するだけにしたい,と言い始めた. ジョーンは,その話をさえぎり,自分のやり方を変えるつもりはないので,年令を考慮に入れないように,と話した. しかしながら,治安判事は彼の決定に固執した.

活動家の幅広い年齢のスペクトルのもう一方の端,エディンバラの学生ブリオニィ・マクラウド(17)の件では,検察側の証言が二度目も得られなかったため,法廷は彼の無罪の請願を受け入れた.

* スコットランドの刑事裁判所では,ある犯罪で有罪と判決された人に「訓戒すること」ができる.これは,文字通り譴責することで,制裁は加えられないことを意味する.通常,このやり方は,裁判官が,特定の条件での譴責を布告することなく「私はあなたを訓戒します」と言うことを意味している.(K)